毎日使う、肌に触れたり、目で見て感じる物。物に限らず、過ごす環境の中においても、どこかに新鮮さを感じる部分を必ず作るようにしている。意識的に作るようにしなければ、いつもありきたりな物で周りを固めてしまったり、いつも使っている物に執着しかねない。使い続けている物を無くなってしまったり、あるいは壊れてしまえば、新しく同じ物を買い求めるか、これを新しい物に触れる機会だと捉えるかで幅は広がる。
気づけば時が過ぎ、一緒に働く新入社員の方も自分より5歳以上若い方が多くなってきた。元気な雰囲気を見ながらも、どこか自身の過去と置き換えながらも思い出し、こうやって考えてしまう私はそろそろ歳だなと、ふと我に返る。私が長年信じてきたことでも、5歳以上も違えば見る角度も違い、こういう考え方もあるのかと勉強になる。自分より若い方と仕事や情報交換が出来る環境は有難い。いつも私の中には新しい風が吹いているように感じる。反対に経験を積まれた方との交流することも私にとってかけがえのない大切なことだ。あの人みたいに歳をとりたいと思ったり、自身にとって重大な悩みすらも意図も簡単に解決する知識を持ち合わせている。生きていれば自ずと生きていく場所は刻々と変化していくからこそ、悩み事や夢も変化していく。
今回の本は、『年齢』に左右されることなく可能性を広げるヒントが沢山詰まっている。年齢を重ねる度に美しくなる人は、どのような特徴を持ち、自身のポテンシャルを高めているかを詳しく読み解くことが出来る。同じ年齢の人でも、色々な刺激を受けながら生活をしている人とそうでない人には徐々に差が生じる。
生きてきた年数は変えようがない事実ではあるが、まずその年数を受け止めることから始める。そして『若々しくありたい』という気持ちは色々な場面に派生する。本書では、若々しくある為に、常に現場にいることであったり、自分のダイレクトな経験から得る情報により、常に意識が新鮮になることが大切とされる。常に行動に移して体感をする人は感性が豊かに保たれ、イキイキとしたモチベーションがキープされる。自ら経験をせず『なにもしない』ことにはリスクが生じる。経験することで得られることが出来たはずの喜びであったり、収入、健康までも失いかねない。『年齢』に捉われない生き方として、行動自体を「投資」と考えることが出来るかどうかが、大切な要となる。
『年齢』を理由に諦めたことは無いだろうか。なにかを始める時はなるべくリスクを負いたくはないものだが、『年齢』は単なる数字に過ぎない。年齢制限が設けられていることを除いて、いつからでも新しいことは始められる。自身の思い込みが、抜け出せないループに陥らせるのかもしれない。今使っているもの、受けているサービス、過ごしている環境こそベストな位置付けであると決めたのは、あくまでも過去の自分だ。人間関係でもその思い込みは関係する。新しい人との出会いや、自分とは全く違う環境に身を置いている人との関わりは刺激的であり、物事をあらゆる角度から見ることが出来るようになる。
30歳を目前に控えている中、焦りを感じつつも、内心ようやく憧れの30代に突入出来る嬉しさはある。昔から『早く30代になりたい』と言ってきた。それは早く老いたいのでは無く、年齢に捉われずに、人生を楽しく過ごしている30代女性を沢山見てきたからだ。人は経験の中から未来を見る。素敵な女性に憧れるのは、そのような女性に出会っているからだ。素敵な物や人に囲まれて過ごしたいのならば、積極的に何も無い自分にそのエッセンスを取り入れていくしかない。新しいことに常に興味を持ち、軸をぶらすことなく凛とした女性を目指したい。
私の心の問いかけに心動かされた方は、この本を手にとっても良いかもしれません。この本があなたの人生を変える一冊になると嬉しいです。
年齢逆転本
［著］西村 有紀子
